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なつみのTapdance~目指せ美人道~

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夫婦円満の秘訣~その2

5.お金のことで喧嘩しない。


「喧嘩するほど仲が良い。」なんてことわざがあるけれど、喧嘩の内容にもよる。
お金のことでもめている姿ほど、人間醜いものは無い。
しかし、お金って、とっても身近で、すごいパワーを持っている。
今でこそ、お金のことで喧嘩することは皆無となったあたし達だが、
そうなるまでには、ちょっと苦労した。

今日は、その時のお話を書いてみたいと思います。


実のところ、はじめからあたしが
家計の実権を握らせてもらったのはていたわけではない。

ウチの旦那様は、大のギャンブル好き。
パチンコ、パチスロ、競馬、競輪、麻雀、宝くじ・・・
やらないものは無い!!というほど。

ギャンブルをする人の金銭感覚って、普通とちょっと違いますよね。
あたしは、ギャンブルをほとんどしないので、やはりズレがありました。

結婚早々、お小遣いのことで案の定もめました。

「月5万の小遣いなんて、足りるわけねーだろ」

収入からいって、決して少ない額ではないと思ったのですが、
毎週のようにパチンコへ出かける旦那様には足りなかったようです。
ましてや、彼は、今まで働いたお金は全て使い切る貯金ゼロの生活。
突然、自由に使えるお金が5万円になるなんて、ありえなかったよう。

困ったあたしは、主人の母に相談し、彼の両親に助言をしてもらい、

「小遣いは5万円、家計は、嫁が管理する」

で、納得してもらいました。

しかし、毎月、月末になると

「前借りしたい。」

と、言い出す旦那様。

「5万円で今月やりくりできなかった人が、来月4万円でやりくりできるわけが無いでしょう」

あたしは、ガンとして貸しませんでした。

「どーせ返すんだからいいだろ!」

怒り出す旦那様。逆切れです。

こうして、毎月のように、お金のことでもめ続けました。
あたしが泣き出してしまうこともしばしばありましたが、
そんな時は余計に怒って出かける、といった感じ。

お金のことでもめるなんて、とても悲しいことだったからです。

でも、夫婦がもめる一番の原因は、お金です。
あたしは、ない知恵を絞り、言葉使いに気をつけながら、
あくまでも理性的に、説得に説得を重ね、いつも無理やり納得させる、といった感じでした。

そんな日々が1年ほど続いたある日、1通の封書が届きました。

自分のクレジットカードの明細と同じ袋だったので、なんの抵抗も無く開けると、
そこには、

「キャッシング明細  20万円」

と書かれていました。

慌ててあて先を確認すると、明細は主人宛。

恥ずかしながら、結婚して1年たった時、我が家の貯金は20万円ありませんでした。

その日、あたしは「赤ちゃんが出来たかもしれない」と
旦那様に伝えようと思っていたのです。




たかが20万円。
されど20万円。
一般のサラリーマン家庭にとって、20万は安い金額ではない。
現実、この1年であたし達は20万円貯めることができなかった。
1年の内半分は、あたしも働いていたのもかかわらず。

妊娠をしていたら、いづれ仕事は辞めなければならないから収入は減る。
家族が増えたら、当然出費も増えるだろう。
さまざまな事を考えるうちに、頭の中は不安でいっぱいになった。

旦那様が帰ると、封書を差し出し

「何コレ?」

と、一言。

借金が見つかったバツの悪さからか、こともあろうに彼は

「なんで、俺の郵便物勝手に見るんだ!!」

と、怒り出した。

普通、請求書関係の郵便は、世帯主の名前で来るものだから、
それを嫁が管理するのは当然だろう。

何をいまさら言ってやがるんだ。

そう思いながら

「どうするつもり?!何に使ったの?」と聞くと、

「俺が自分の小遣いで返していくんだから、関係ないだろ!」

これから、毎月一万円ずつ、自分の小遣いで返していくと言う。

5万円でやりくりできない人が、これから返しきるまでの2年弱、
4万円の小遣いでやっていけるのか?

そして、何より怖いのは、「借り癖」だ。
手を出したが最後、手軽すぎる借金「キャッシング」によって、
今どれだけの人が借金まみれになっているだろう。
それも、特別お金にだらしなかった人達だけではないと言う。

「ちょっと1万円。これくらいなら来月すぐに返せるし」

みんなそこから始まるのだ。
明細を見ると、この20万円は、わずか3ヶ月で作られたものだ。
クレジットカードと違い、ギャンブルで使ったお金は、手元に何も残らない。
気づいた時には、来月すぐに返せない額だ。

最初のうちはまじめに返済していても、苦しくなると、
今度は別の会社から借り、返済に充てる。
こうして雪だるま式に借金は増えていくものだ。

「別に、俺が自分で返すって言ってるんだからいいだろ!」

旦那様は、怒っていてあまり話を聞いてくれない。

本当は、笑って報告したかったのだが、もうそんなことは言ってられない。

「子供が出来たかもしれないんだよ。」

泣きながら、あたしが言うと、

旦那様は、なんとも形容しがたい複雑な表情になった。
開いた口がふさがらない彼に、

これから収入が減り、支出が増える不安。
借金の恐ろしさ。
そして、なによりも、これから迎えるだろう新しい家族の前では
夫婦は絶対に仲良しでなければいけない。と、必死に話した。

旦那様は、じっくりあたしの話に耳を傾け、
二度と借金をしないと約束し、カードにはさみを入れてくれた。

そして、毎月、

「きつい、苦しい、足りない」

と、文句を言う度に、

「でしょう?1万円って大きいんだよ。」

「そうだな。あ~・・・借りるんじゃなかった。」

毎月のようにぼやき反省していた。

結局、彼はギャンブラーらしく、万馬券を2回ほど当て、
ちょうど1年で返しきったけれど、やはりその時にも、

「あ~あ、10万当てても、ほとんど返済だもんな~」

と、自分のした事が深く身にしみたよう。
最後まで、きちんと自分で返済することで、
本当に、懲りてくれたと思っている。
(あたしは、最後までビタ一文払わなかった。)

あたしは、妊娠発覚直後から、つわりが相当にひどかったため、
すぐに仕事をやめて、今日までずっと専業主婦だが、
喧嘩をしなくなってからは、お金がビックリするくらい貯まってきた。
収入が減り、家族が増えたせいで、支出も増えているのに、だ。


なぜかと理由を考えて、思い当たる事はただ一つ。


お金のことで喧嘩をしなくなったから。


お金は、生きているから、争いごとは嫌いなんだって。
喧嘩ばかりしてると、羽が生えて飛んでいっちゃうらしいよ。


夫婦円満は、お金も貯まって一石二鳥!!



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